いいのか悪いのか

裕福な家庭でなく、生活費・学費のかてにしようと、大学生の頃、いろいろなアルバイトに励んでいました。時給も安いものから、2000円ぐらいの高額なものまで。その中で、ホテルのバイトをしていたことがありました。結婚式場や宴会のセッティングや片づけなどの物の出し入れ、力仕事が中心でした。そこである宴会の片づけをしているときに、「このお寿司食べないか。大丈夫だって。手をつけていないし、おいしそうでしょ。」と先輩の従業員に言われました。お金もなく、普段からいいものは食べられない毎日で、大好きなお寿司、それもウニ軍艦。さすがに迷いました。「(生理学的には)食べたい、でも、(他人の残したものを食べるといったことは常識に反しているといった思い出は)食べたくない」といった気持が交差して、瞬間的に「いいです(食べないです)。おなかいっぱいで。」と口にしました。この一瞬がとても長い時間に感じ、十年経っても忘れられない出来事になりました。