そぉと階段を上って日が昇ったらそぉっと階段を下りるそんな出会い

初めての出会いは配ぜん人紹介所に登録をして派遣されたホテルでのことです。黒い女子用の配ぜんユニフォームを着た彼女はトレイを持ってグラスを下げていました。そして私とすれ違いざまぶつかり、グラスをお客様側に倒し、お客様のスーツにビールを引っかけてしまいました。二人でお客様に謝り、二人してチーフにしかられたのが初めての接点です。私たち二人はチーフにお説教をくらっていたので、お説教が終わった頃には他のスタッフはみんな引き払っていて、チーフの、次は無いぞ、の言葉を最後に私たち二人も帰路につきました。

誘ってくれたのは彼女の方からでした。良くおやじリーマンがやるような、手でぐい飲みの形を作って、やってくと誘う仕草、この時間にその笑顔でその仕草、私は頭の中でズッキューンと音が鳴ったのを体感しました。恋に落ちた瞬間です。近場の居酒屋で夜中の3時頃まで飲んでいました。彼女も私に気があるような素振りで、お互い、帰ろっか、家寄ってく、この後どうするの一言が言えずに、でも楽しい時間をゆっくりと過ごしていました。ここは男の私が、思い切って彼女の手を握り、部屋行っていいと尋ねました。うち実家だから静かにねってなんか二人で悪いことをするかのように見つめ合ったのが初めての夜です。