アルバイトの配膳係パート2

大学時代にアルバイトをしていた「ホテルの配膳係」パート2です。
配膳係は結婚式の時に、ジュースや料理を配る係のことで、式の間中、横に立って、出席者の様子を見ながらお世話をしていきます。
一度、そのホテルでヤクザの結婚式がありました。前日にリーダーから「明日は、ヤクザの結婚式があるから、気をつけろ」と言われ、緊張気味で当日を迎えました。
さすがに一般の方とは少し違った白のスーツやド派手なドレス、それに凄い刺繍の入った着物など、豪華絢爛でした。中には普通の方もいましたが。
式が始まり、自分たちの配膳が始まりました。最初はシャンパンで乾杯。これをトレーを持ちながら、下げなくてはいけません。ところが、このシャンパンのグラスが長く、バランスを取るのが難しい。
自分はトレーを持ち、何とか下げていましたが、最後になって、前の人が急に席を立ちました。それをよけようと、身体を反らした瞬間、グラスが明らかにヤクザと思われるお兄さんのスーツに。一瞬凍りました。「失礼いたしました」と誤り、すぐに布巾を。すると、そのお兄さんは「大丈夫だよ」と、あまり気にしていない様子。凍った心臓が溶けるのを感じました。