五山の送り火の思い出

私は大学時代に京都にいたのですが、思い出深いのはやはり祇園祭や五山の送り火など季節の行事です。
友人たちと連れ立って見物に行きましたが、地方の田舎出身で小規模なお祭りしか知らない自分には、あの人の多さと幻想的な風景には衝撃を覚えました。
五山の送り火は大文字をはじめ五ヶ所の山の斜面に炎で文字が描かれるのですが、京都は建物が多くても道路がまっすぐに伸びているので、正面に走っている道路からは大文字などがはっきり見えます。交差点によっては2ヶ所を両方眺められるところもあり、それが私の下宿のそばだったのですが、歩道とは思えないような混雑ぶりでした。
片側二車線の大きな交差点の四隅が浴衣姿の人で埋まり、警察の方が必死に誘導を行っています。車も送り火を眺めるのが目的なのでのろのろとしか進まず大渋滞。さらに飲食店や普段は雑貨屋などをしているお店が屋台を出して飲み物や食べ物を売っているのでさらに路上は混雑します。
蒸し暑い夏の夜にはっきりと浮かび上がる大文字はとても美しく、人の多さとその異様な雰囲気で別世界に来たかのような感覚を覚えました。