古本屋のバイト

古本屋でアルバイトしたときの話。新しくできるお店のオープンスタッフということで採用、開店時間前に本の壁をすりぬけていくと、アラサー御姉様の先輩が、手際よく表紙カバーをつけていました。その傍らには別の先輩がいて、指で触れる本の横の部分を束ねてわずかに削り、手垢を落とすような作業をしていました。100円、200円で売るものにもこのような手間をかけているのだなぁと感動していると、私が最初に任されたのは、コミック本を透明フィルムでパッケージングするための機械から出てきた完成品を、受け取る、という役目でした。気が遠くなるほどの単純作業の繰り返し、非常に眠気を誘いました。一段落つくと、店内を店長と歩きながら、本のタイプごとの本棚の位置を説明して頂きました。どの先輩からも本についての嗜好性を色々と聞かれましたが、正直、単に生活のために飛び込んだだけだったので、本が好きで入ったわけではなく、質問に困ったのを覚えています。そしてそれから数ヵ月後、肩がパンパンになる上に時給が安いこの仕事を続けていくには、本がめちゃくちゃ好きじゃないとやってられないわと気づいた私は、転職したのでした。