学園祭の準備

学園祭の楽しかった思い出のひとつとして、その準備期間があります。
授業が終わった放課後、辺りが暗くなるまで学校に残り、出し物や展示物の準備をするのです。
部活や塾で遅くなるのとは違い、いつも日中一緒にいるクラスメートと過ごすのは、何だか非日常的でワクワクするものです。
空き缶で巨大なアートを作ることになったある年の学園祭。
集めてきた空き缶を、軍手をはめながらひとつひとつつなぎ合わせていく作業を繰り返していました。
校舎のあちこちの教室から光が洩れ、中から楽しそうな声が聞こえてきました。
門限の厳しい家庭だった私の家は、遊びで帰宅が遅くなることは禁じられており、塾や習い事の時は、親の車で送り迎えされていました。
そのため、準備で帰りが遅くなればなるほど嬉しく、自由さえ感じていました。
誰もいない校庭を走り回ったり、担任が差し入れてくれたコロッケを手づかみで食べたり、クラスメートと手をつないで夜道を帰ったり・・・。
本番の学園祭よりも楽しい準備期間でした。