気ままに卒業旅行

「そうだ、卒業前に旅行に行こう。」
仲の良かった友人のいきなりのその言葉に、私はひどく驚きました。
卒業するとその友人は実家のある他県に帰ってしまうので、私は承知しました。
北海道が行くことが決まり、明日の朝一番に電車で向かうと言い出しました。
明日といっても準備など全く出来てないし泊まるところをどうするのかと思いました。
でも、まさか宿の確保はしてないはずはないと思い込み、
とりあえず明日は早いので眠ることにしました。

翌朝電車で、一路北海道に旅立ちました。
なんとか、札幌についたのは、もう夜の20時頃でした。
「どうする?」と言い放った友人の言葉に私は耳を疑いました。
泊まるところが決まっていないことを告げられ途方にくれそうになったその時、
「お泊まりのところはもうお決まりですか?」と宿の主人らしき人が話しかけて来ました。
決まっていないことを告げると、なんと1人3500円で泊めてもらえるとのことでした。
しかも、送迎付きです。
車に乗り込み連れて行かれてところは、古いアパート風の建物でした。
その部屋に入ったとき、しまったと思いました。
2畳しかないのは良いとしても、縦に長い2畳です。
友人は北が手前側だと確認して、奥の方に、奥を頭にして横になりました。
残された私は、友人に足を向けられて眠られてしまいました。
旅行中ずっと表情をこわばらせながらも楽しむように精一杯努力をして、
内向的で自己主張できない私からの卒業も早いうちにしたいと考えさせられる旅行でした。