演劇の思い出

私の学校の学園祭は、「何年生はこの出し物をしなさい」という指定はありませんでした。
その代わりに、学年の域を超えて、「演劇は8クラス」「模擬店は5クラス」というように、
各部門の枠の数が決まっており、学園祭についてクラスで話し合うときは、
まず「何をしたいか」から考えなければなりませんでした。
私が高校3年生のときの最後のクラスは、2年生のときとまったく同じメンバーでした。
2年生のときには演劇を披露したのですが、なかなか不完全燃焼の部分もあったので、
3年生のときもまた「演劇」をするということは、満場一致で決まりました。
しかし、問題となったのは「題材」でした。
いくつかの「題材」をピックアップし、最終的に何に取り組むかを決めたのですが、
高校3年間の集大成として披露する演劇のテーマを決めることは、難航を要しました。
ある日、クラスの一人ずつが自分の選んだテーマと、その理由を述べるという場が設けられました。
私のクラスは比較的おとなしい生徒が多かったので、「全員」が「全員」の前で自分の意見を訴えるという機会は、とても新鮮で、その分ひとりひとりの意見を真摯に受け止めることができました。
学園祭は大事な思い出ですが、私にとって一番思い出深いのは、本番の演劇の成功よりも、テーマが決まったホームルームのその時間に違いありません。