花火大会デート

毎年夏になると、家の近所の海岸で開かれる花火大会に行くのが恒例でした。
小さい頃は家族と、友達と。
大学生になったある歳からは、彼氏とデートで行くようになりました。
混雑緩和のためか、いつの頃からか平日開催になっていましたが、大学生は夏休み真っ只中だったので、バイトやサークル活動をその日ばかりは休んで、バスに揺られて見に行っていました。
花火大会は、お金のない大学生には、とても特別なデートの日でした。
レストランで高級コースを食べるよりも露店の焼きそばの方が、テーマーパークのアトラクションよりも金魚すくいの方が、その日ばかりは楽しいのです。
いつもと違う浴衣姿にドキッとしたり、友達に見られて冷やかされたり、そんな青春の思い出が花火大会デートにはいっぱいあります。
混雑する会場を見渡して、つないだ手をギュッと握り、「こんなに多くの人がいる中で、見つけたかけがえのない大切なヒト」なんて思ったことも、今では懐かしい思い出です。